注目が高まる【REIT】高利回りベスト30 <割安株特集> 1月12日版 | 特集 – 株探ニュース https://t.co/qaKXdkNA5j
— tisan (@jreit_org) 2017年1月14日
本日は、1月決算銘柄であるヘルスケア&メディカル投資法人(3455)の28年7月(第3期)決算を確認していきたいと思います。こちらは、上記記事で12日現在の利回り4.48%とされています。
また、1月に権利落ちとなる株主優待銘柄でありますため、以前取り上げたことがあります。
決算説明資料
http://www.hcm3455.co.jp/file/term-b0c2cfbdc0e1a4dd005620b58c757c42325035a9.pdf
この法人は、老人ホーム物件を保有していますが、その仕事は主に物件の維持管理です。実際に老人ホームの運営を行うのは、オペレーターと呼ばれる運営事業者です。18ページにオペレーター事業者一覧が載っていますが、さわやか倶楽部やベネッセだとか、上場企業の名前もあります。
では、業績を見てみますと、7ページです。第2期では、物件取得などにより増益し、分配金も2,730円でした。ですが、続く第3期では、営業収益はヨコヨコと予想しながらも、営業費用の増加で、分配金は2,100円というマイナス600円です。
実際は、第3期でも物件取得をしたことにより、賃料収入が増え、分配金も増額修正で2,340円となり、分配金の落差はマイルドになった格好です。ただ、営業費用の増加は避けられず、主に物件が増えたことなどによる維持管理費の増加と第3期以前に取得した物件の固都税の支払が開始されています。
また、詳しい損益計算書が説明資料に載っていないので、面倒くさいのですが、決算短信をご覧いただくと、第3期も借入金で物件を取得したため、高水準の融資関連費用が計上され、営業外費用として効いています。
公募増資をリリースしたその先はどうなる
先日1月12日付けにて、公募増資と資金の借り入れによる新規物件取得をリリースしています。
http://www.hcm3455.co.jp/file/news-4325da70e8d19b7847a8efda251f7b7c9b79fc5a.pdf
これにより、次期29年7月(第5期)として、2,310円だった予想分配金が2,665円に上方修正となっています。第3期から第4期へは、分配金が微妙に減るという予想でしたから、上方修正は素直に良かったことと思います。
ですが、続く30年1月(第6期)は、営業利益減により2,483 円予想ということです。おそらく第5期は、物件取得して、老人ホームの運営者と賃貸契約を締結する際に、一時金の支払いを受けた分が臨時収益として上振れていると思われます。物件を取得した期は、分配金が跳ね上がり、その次の期はまた下がるというのは、この銘柄のパターンのようです。
第6期にまた物件を取得するのではなければ、これからが通常モードになりますが、以前ほかの銘柄の記事でも同様でしたが(以下参照)、繰延されていた固都税が第7期から開始となりますので、まだ予想が発表されていない第7期からが本当の巡航ベースの業績となるはずです。仮にこれ以上物件を取得しなかったとして、少し低めの2,400円あたりを巡航と仮定すると、年間4,800円で4.53%ということで、現在の利回りと大差はなさそうです。
一般の住居系リートなどと異なるのは、老人ホーム運営者との賃貸契約ですから、稼働率100%の固定賃料です。その点での変化はあまりないものと思われますから、維持管理費用で上振れるものがあれば、業績に影響がでてくるでしょう。
とはいえ、今まで流れを見ていますと、第7期までには、また物件を取得するものと思われますから、引き続き物件規模を拡大しながら、分配金を上方修正で維持していくのではないかと考えます。
また、こちらの法人の強みは、主要スポンサーに三井住友銀行が入っていることですね。借入金は三井住友グループが担うでしょうから、その点は安心できるところです。
コメント
この記事へのコメントはありません。
コメントする