Real Estate Investment Trust
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本日は、2月に決算を迎えるSIA不動産投資法人(3290)の業績をcheckしていきたいと思います。2016年8月期(第6期)決算です。

決算説明資料
http://www.sia-reit.com/file/top-5945fdb957027790d05167a4852b63b9dabf30b9.pdf

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主な特徴など

こちらの法人の運営会社は、株式会社シンプレクス・リートパートナーズ(SRP)ですが、その株主はもともとエートスジャパンでした。その名は個人的に全然知らなかったので、上場当時はとても不思議な感じだったのですが、ホームページを見てみると、いかにも外資系です。

http://aetosjapan.com/overview/

こちらの法人は、2013年10月に上場し、2015年12月、「みずほ信託銀行株式会社が子会社である株式会社シンプレクス・インベストメント・アドバイザーズを通じてSRM及びSRPの全株式を取得。」ということで、スポンサーがみずほ信託銀行となりました。こうしたヒストリーは以下のとおりです。

http://www.simplexinv.com/history.html

同ホームページには、みずほフィナンシャルグループとの連携がうたわれています。ファイナンスという意味では、よかったことは間違いありませんし、スポンサーが金融系であるところは、リファイナンスが問題になるような相場では、底堅さを発揮します。

直近の業績は?

とはいえ、説明資料の5ページからも分かる通り、まだまだ非常に課題を抱えている投資法人といえそうです。2014年から年々営業収益が減少しており、2016年8月期(第6期)決算では、ついに3,000百万を割りました。そして、分配金も減少し続けています。

この原因は、16ページで分かるように、賃料の低下が止まらないためでしょう。特に、東京圏でのオフィスビル系の坪当たり賃料低下幅が一番大きくなっています。あれ? と思われた方も多いかと思いますが、基本的に東京圏では、空室率が低下し、緩慢と言われつつも一応賃料も上昇傾向にあったはずです。

ですが、こちらの法人の所有しているオフィスビルでは、賃料水準の低下が続いているというわけです。9ページを見てみますと、2014年8月と2015年2月の稼働率はともに91.4%にて推移しています。なかなか厳しい水準ですね。そして、みずほ信託銀行にスポンサーが交替となる2015年12月の直前の8月には、ようやく96.3%に上昇していますが、この時の賃料水準が平均12,650円から12,114円ということで、大きく下落しています。

スポンサーとなるみずほ信託銀行に、とにかく埋めろと言われたのかどうかは、定かではありませんが、稼働率を向上させた2015年8月と続く2016年2月の決算でも営業収益は下げ止まりませんでした。もしかして、相当のフリーレントを提供して埋めたのではと思ってしまいますね。

そして、ここにきての主要物件Jタワーにおける大規模解約により再び稼働率94%ということで、引き続きの苦しい展開が発生し、2016年8月でついに営業収益3,000百万割れとなったわけです。

今後はどうなる

こうした苦しい展開を打開するために、みずほ信託銀行へのスポンサー変更へと至ったということですが、2016年8月19日、上場後初めてとなる公募増資及び物件取得を発表しています。おそらく、みずほ信託銀行がスポンサーになる前は、公募増資をしたくてもできないような状態だったのかもしれません。信用問題とか。

こうして、ついに公募増資を行い、8ページにあるように、営業収益を3,300百万水準にまで引き上げました。これも多くは、みずほ信託銀行の仲介物件とのことですが、結果、2017年2月期の分配金は、200円上昇したようです。ただ、前期分配金から低下が続いていますし、続く2017年8月期は、10,980円ということですから、公募増資によって増えた口数負け、もしくは、とりあえず、規模を大きくしましたといった増資に見えてしまいます。

この公募増資をリリースした8月19日の投資口価格は、425,000でしたが、1月23日現在も400,000を割ったままです。これが評価なのではないでしょうか。固都税は、2017年8月期から開始されますから、以降10,980円以下が巡航分配ペースということになります。

この法人の今後の課題は、主要物件であるJタワーのリーシングの進捗とみずほ信託銀行へとスポンサー変更となったことによる借入金利の修正かと思います。特に、この法人の信用のなさにより借入金利水準はまだ高いですから、みずほ信託銀行がもし本気であるなら、借換を低金利で引き受けるはずです。これにより経常利益の増をはかっていくことが期待されます。ただ、まだこうした姿勢が説明資料から明確に見えるわけではないなあというのが個人的な印象です。いましばらくの静観が必要かもしれません。

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