Real Estate Investment Trust
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湯沢のリゾートマンションが激安にて販売されていることは、定期的に話題となりますね。それこそみんながそろそろ忘れたかなという頃にまた盛り上がる感じで。

こうした安めのリゾートマンションというのは、湯沢並みとは言わないまでも、人気温泉地などのマンションでも何十万とか百万円台とかで、売りに出されているのを目にします。

この人気温泉地のリゾマンなら、収益化するのでは? と漠然と思ってしまうこともあるのですが、実際はどうなんでしょうか? 今日はそんな夢投資ごとを数字とともに確認してみたいと思います。

リゾマン不動産投資を実践している人はいるのか

それにしても、リゾートマンションという話題自体は、時折ネットでも見かけるのですが、実際リゾマンで不動産投資をやっているという人は見かけませんよね。

湯沢「暴落リゾートマンション」を投資効率300%に活用(zakzak)
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20150322/ecn1503220830002-n1.htm

上記の記事だって、筆者が実際にやっているのではなく、やってみてはどうかと書いているにすぎません。

また、昨今では、リゾマンで民泊という新しいビジネスの可能性もでてきていますが、やはり競争激化やゴミ出しなど近隣への配慮など、なかなかに難しいようです。

夢のリゾートマンション賃貸によるインカム投資とは?

投資対象として考えた場合のある事例の収益

さて、実際このリゾマンを投資対象として考えた場合、とある温泉地の区分マンションにつき、まずかかる維持費用は以下のとおりです。

本体価格 150万(築24年)

管理費   月13,000円
修繕積立  月 1,500円
温泉使用料 月 5,000円
固定資産税 月 4,000円(月換算)

合計 月23,500円

そのほか、購入時のみですが、仲介手数料、登録免許税と不動産取得税で25万くらいかかりますが、それを考慮外としても、毎月2万3千円ほどの維持費用が必要です。

ちなみに、この事例は私がとある温泉地のリゾマンネット情報から、最も経費率が安くなるだろうと判断した事例の1つです。

家賃はどのくらいになるのか

この物件を賃貸に出すことができるか、以前仲介さんに聞いてみたことがあるのですが、OKなマンションとNGなマンションの両方があるため、管理規約を要確認とのことでした。管理規約で賃貸が禁止されているマンションでは、当然ですが、不動産投資はできませんね。

また、賃貸に出すとしても、顧客として想定されるのは、リゾート地ですから、リゾートホテルで働く従業員、もしくは数は少ないそうですが、都市部からのリタイヤ組だそうです。

肝心な賃料ですが、前例の区分マンションは、ワンルームですから、管理費込みで月40,000円だったら、良い方だそうです。

こうなると、維持費用を控除すると、1万6千円の黒字ということになりそうです。年20万弱の収益が上がることになります。

お、なら投資対象になるのでは、と思われた方もいると思いますが、これを経営として考えるとすれば、どうでしょうか。

その他のコストやリスクは

まず、入退去にあたっては、居室のリフォームが必要となります。ワンルームですが、経験的に少なくとも20~30万は必要ですし、水回りも修繕となれば、さらに必要です。

また、入居中に修繕が必要となれば、その修繕費用もかかりますのと、こうした修繕だとか集金だとか、もろもろの管理を不動産会社に委託するんであれば、月2,3千円の管理費が必要です。区分マンションなので、月5千円請求されるかもしれませんね。

ちなみに、区分マンションの場合、建物管理の会社と仲介や家賃集金などを行うその他管理の会社は異なることが多いです。建物管理の管理費は必須徴収されますが、それプラスでその他管理を不動産会社等に依頼する場合、その必要な管理費を支払わなくてはなりません。

あと、本当に月4万で賃貸が決まるかどうかという点も不安だと思います。昨今では、値交渉が入ることはよくありますし、なかなか申し込みが入らなければ、家賃を下げて募集する必要もあるでしょう。

以上ができる限り現実的な条件を見繕った場合の事例です。

よくあるケースではこうなる

では、築年数が経過しているマンションで物件価格が安く管理費が高いといったよくあるケースを取り上げたいと思います。実際の多くが以下のような事例になりがちです。

本体価格 60万(築40年)

管理費   月17,500円
修繕積立  月 7,500円
温泉使用料 月 5,000円
固定資産税 月 4,000円(月換算)

合計34,000円

築年数40年のワンルームですと、本体価格も相当に下がっていますが、おそらく家賃4万では賃貸できませんし、毎月の経費が3万円台でかかってきますと、手取りほぼなしか赤字ということになり、何のための活動かよくわからなくなってきますね。

区分マンションの家賃低価格帯でよく起きる経費負け

毎月の家賃が低ければ低いほど、かかる固定経費に受ける影響は大きくなります。例えば、よく物件価格200万家賃2万5千円で、利回り15%の高利回り!とうたう物件をよく見かけます。これは表面利回りです。

ですが、実際経費まで考慮した実質利回りでは、管理費7000円、修繕積立金3000円として、利回りが10%にも満たなくなる物件やこれに近いレベルで利回りが急低下するケースが散見されます。

家賃価格帯が低いほど、管理費や修繕積立金負けする可能性が高いのです。では、家賃価格帯の高い物件はどうかですが、通常物件自体の売値も高くなります。

また、リゾマンの場合、高額な広めの居室ほど、管理費や修繕積立も高く設定されています。一時の節税目的で、リゾマンを購入したとしても、維持費は半永久的に支払い続ける必要があるため、これを賃貸に出したとしても非常に厳しい経営になるでしょう。

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