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今週29年10月23日から10月27日にかけてのリート市場の相場を振り返っていきたいと思います。

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今週のJリート(reit)

東証リート指数の週末終値は1633.65となりました。前週末終値が1646.05でしたから、13ポイント程度の下落となりました。先週は、5週ぶりの反発となりましたが、再びの下落です。

今週の最安値は、週末場中の1630.15、最高値は、火曜場中の1649.86でした。木曜日までは、先週末終値の水準をほぼ維持していましたが、週末に安く推移しました。木曜日が10月期決算銘柄権利付最終取引日であったため、やむを得ないとも言えます。

s512_f_business_28_0 今週の主なニュース
今週は、以下のとおり、日米不動産関連の指標がでています。
25日(水)米8月住宅価格指数、米9月新築住宅販売件数、26日(木)ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁定例記者会見
8月の米住宅価格指数 前月比0・7%上昇(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22721910W7A021C1000000/

米連邦住宅金融庁(FHFA)が25日発表した8月の全米住宅価格指数(季節調整済み)は前月比0.7%上昇し、2017年3月以来5カ月ぶりに大きな伸びとなった。前年同月比では6.6%上昇した。地域別では東海岸北部を除く8地域で上昇した。(291026 日本経済新聞)

9月の米新築一戸建て住宅販売 18.9%増 約10年ぶり高水準(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22719400W7A021C1FF2000/

米商務省が25日発表した9月の新築一戸建て住宅販売件数(季節調整済み、年率換算)は66万7000戸で、前月の改定値から18.9%増と急増した。3カ月ぶりの増加で、2007年10月以来9年11カ月ぶりの高水準となった。ダウ・ジョーンズがまとめた市場予測(55万5000戸程度)を大幅に上回った。前年同月比では17.0%増えた。(291026 日本経済新聞)

ECB理事会後のドラギ総裁発言要旨(ロイター)
https://jp.reuters.com/article/highlight-draghi-1026-idJPKBN1CV2M1

欧州中央銀行(ECB)は26日に開いた理事会で、主要政策金利を0.00%に、中銀預金金利をマイナス0.40%にそれぞれ据え置いた。据え置きは予想通り。現在月額600億ユーロとしている債券買い入れの規模を2018年1月から9月末まで、月額300億ユーロに縮小する。必要があれば再度延長する。(291027 ロイター)

s32_f_event_33_1nbg長期金利
債券15時 長期と超長期金利がやや上昇 先物は小幅続伸(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXLASS0IMB04_X21C17A0000000/

 27日の債券市場で長期債と超長期債の利回りはやや上昇(価格は下落)した。長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは前日から0.005%高い0.070%、新発20年債、30年債の利回りも前日比0.005%高い0.600%、0.870%で推移した。日銀の国債買い入れオペ(公開市場操作)の結果を受け、次第に需給の緩みが意識された。(291027 日本経済新聞)

次に、Jリートと10年国債との利回り差の推移です。左から先々週末終値、先週末終値、今週末終値です。
国債長期利回りが週ベースでは、変わらずとなりましたが、東証リート指数は反落し、両者のスプレッドは拡大しています。

2017年10月27日時点
リート予想分配金利回り  4.22%→4.19%→4.22%
国債10年物最長期利回り  0.060%→0.070%→0.070%
スプレッド        4.16%→4.12%→4.15%
米国債10年        2.31%→2.38%→2.41%
※リート予想分配金利回りは、japan-reitより
日々の生活にhappyをプラスする|ハピタス

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 指数の推移

以下は、先週末から今週末にかけての種別ごとの指数の推移です。左から先々週末終値、先週末終値、今週末終値です。

オフィス 1589.86(△1.3%)→1613.98(1.5%)→1596.33(△1.0%)
商業物流 2050.00(△1.0%)→2074.63(1.1%)→2064.21(△0.4%)
住宅   2368.63(△1.2%)→2379.40(0.4%)→2371.85(△0.3%)
全体   1625.91(△1.2%)→1646.05(1.2%)→1633.65(△0.7%)
不動産株 1430.32(0.7%)→1443.94(0.9%)→1451.71(0.5%)
日経平均 21155.18(2.2%)→21457.64(1.4%)→22008.45(2.5%

東証リート指数は、先週1%超の反発となりましたが、今週にはいって反落となっています。一方で、日経平均は、さらなる加速で上昇となっています。不動産株もその上昇に下支えされて、上昇が続いている状況です。

種別指数では、先週上げ幅が大きかったオフィス系が1%の下落となっています。
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l_e_new_340 今週の主なリリース

23日 国内不動産信託受益権の取得・貸借の開始及び一部譲渡・貸借の解消に関するお知らせ(投資法人みらい)
http://3476.jp/file/news-605f8a9ed7e79f7afc5a990b5b3401836a7a8856.pdf

25日 資産(匿名組合出資持分)の取得及び優先交渉権対象1 物件の外部譲渡承諾に関するお知らせ(合同会社ニコラスキャピタル11)(日本リート投資法人)
http://www.nippon-reit.com/file/news-8f3d324dde616cddd6e11240227813a77d599f09.pdf

25日 メザニンローン債権への投資決定に係るお知らせ-国内資産(スターアジア・メザニンローン債権投資シリーズ1(劣後社債))の取得-(スターアジア不動産投資法人)
http://starasia-reit.com/file/news-4b55358360c2f00da2f25133d977f07b5f48c1f0.pdf

26日 投資口分割及び1 口当たり予想分配金の修正に関するお知らせ(MCUBS MidCity 投資法人)
http://www.midcity-reit.com/ir_news/detail?id=414&file=pdf

27日 国内不動産の取得に関するお知らせ(メゾンピオニー都立大学)(東急リアル・エステート投資法人)
http://www.tokyu-reit.co.jp/material/pdf/kaiji/2017/2017.10.27_J.pdf

今週の決算発表

以下は、今週決算発表のありました投資法人の一覧です。

なし

s512_f_business_28_0 来週の主なスケジュール

来週のリートに関する日米の主なスケジュールは、31日(火)日銀金融政策決定会合、終了後政策金利発表、8月ケース・シラー米住宅価格指数、1日(水)10月ADP雇用統計、3日(金)米10月雇用統計が予定されています。

来週の決算発表

なし

先週は、Jリート3件目となるいちごホテルリート投資法人(3463)の自己投資口の取得リリースがありました。今週は、スターアジア不動産投資法人(3468)よりメザニンローン債権への投資に関するリリースが出ています

スターアジア不動産投資法人—メザニンローン債権への投資を発表(エキサイトニュース)
http://www.excite.co.jp/News/market/20171026/Fisco_00093500_20171026_064.html

スターアジア不動産投資法人<3468>は25日、メザニンローン※債権への投資を発表した。
羽田ホテル開発が発行する社債(劣後社債)の一部を取得する。取得総額は4億円で、鑑定評価額(40.8億円)に対する社債及び上位債権の合計額の比率であるLTV(Loan To Value)は約62.3%である。

同投資法人は、収益機会の多様化や現有の不動産ポートフォリオの償却後利回りを越える収益が確保できること、自己資金の有効活用などの観点から、メザニンローン債権への投資が投資主利益の最大化を追求する施策として有効だと考えている。(291026 エキサイトニュース)

メザニンローンとは、通常の融資(シニアローン)より返済順位が劣後する融資のことです。メザニンローンは、劣後する代わりに高い金利での融資が可能となります。クラウドファンディングへの投資をしている人であれば、このメザニンローンを利用した案件を見かけたことがあると思います。

つまり、案件がクラッシュしたときには、返済が受けられないかもしれないことのリスクがあるのですが、その分高い金利による果実を得ることができるのですね。

先週、自己投資口の取得について、今の市況では、余裕のできた自己資金を活用して物件を購入するだけでは、従来のような利回りを確保することが難しくなっているという話題にもふれていますが、スターアジア不動産投資法人(3468)のリリースにも「取得競争の激しい不動産マーケットにおいて、現物不動産の補完投資として、収益機会の多様性の観点で他の不動産プレイヤーとの差別化を図れる投資である」ことが言われております。

不動産価格が上昇し、まともな利回りでの買い入れが難しくなっている一方で、Jリートの市場全体が伸び悩んでいる中で、公募増資にも踏み切れない投資法人は、物件取得以外での収益の向上を進めていかざるを得ない台所事情もありそうです。よい見方をするならば、収益方法の多様化とも言えますが、リートが一部ではありますが、クラウドファンディング並みのリスクを追っていくことの意味は、以下の記事にも表れているように思えます。

以下は、今朝の日経新聞朝刊記事です。

不動産買い、海外勢首位 上期購入額3倍に(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22847530Y7A021C1EA2000/

 日本の不動産市場で海外投資家の存在感が高まっている。2017年度上期(4~9月)の購入額は6572億円と前年同期比3.3倍に増加。上場不動産投資信託(REIT)の購入額を上回り、データを遡れる00年度以降で初めて海外勢が首位になった。超低金利や円安を背景に海外勢にとって日本の不動産の投資妙味が増しているためで、海外マネーの流入が過熱気味の不動産価格をさらに押し上げている。(20171028 日本経済新聞)

不動産市況が上昇し、想定内の収益が得られる物件がなくなっても、投資を続けるのは、より投機的な買い手に限られてくるわけですが、それでも買い手が現れるうちは、投資法人の出番は限られてきますね。無理をして買ったことのリスクをその後の投資家が背負うということは、リート市場で、わたしたちがリーマンショック後に経験をしたところであります。

ですが、物件購入が限られるということは、分配金向上の手段も限られてくるということですから、投資口にも影響を及ぼしてくる。不動産市況というのは、実体経済にも思うより、とても大きな影響があるからこそ、リートが国策により創出されたわけです。

本日の日本経済新聞の記事「12年度上期以来の低水準となった。不動産価格が上昇し、REITにとって採算の合う物件を見つけづらくなったためだ。」にもありますように、国内投資法人による物件取得がいよいよ難しい状況になってきており、代わりに海外勢がやってくるという、いつか見た風景が見えつつあることは、知っておくべきことかと思います。

それでは、リート投資家の皆さま、今週もおつかれさまでした。

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