今回は、総合型リートの阪急リート投資法人(8977)の第23期(2016年11月期)決算をcheckしていきたいと思います。
決算説明会資料
http://www.hankyu-reit.jp/cms/newsettle/20170126_1541551wv1u.pdf
主な特徴など
阪急リート投資法人(8977)は、平成17年10月に上場となりました投資法人です。資産運用会社は、阪急リート投信株式会社となっており、スポンサーは、阪急阪神ホールディングス(9042)です。
投資エリアは、関西圏50%以上としており、商業用施設に同じく50%以上投資するとしています。そのほか、事務所や複合施設も保有するとなっていますが、事務所に投資しているのは、全体の4分の1程度で、残りは商業用施設です。
地域的にも4分の1弱を東京都に保有していますが、残りは関西圏への投資となっています。
直近の業績は?
では、第23期(2016年11月期)の業績ですが、4ページに掲載されています。
(単位:百万円) | |||
第22期 | 第23期 | ||
実績 | 実績 | 前期比 | |
営業収益 | 5,527 | 4,721 | △806 |
営業利益 | 2,053 | 1,976 | △77 |
経常利益 | 1,659 | 1,570 | △87 |
当期純利益 | 1,657 | 1,569 | △88 |
一口当たり分配金 | 2,775円 | 2,626円 | △149 |
第22期に2物件を売却していますが、第23期には、その売却益がなくなりますので、減収減益となり、1口当たりの分配金も減配となっています。
この投資法人は、昔からあまり分配金をメイクしていこうという意識が薄いので、言いたくはありませんが、まあ、こんなもんです。昔から変わってないなーという印象を受けます。
以前、プレミア投資法人(8956)でも書いてしまいましたが、分かりやすくない決算説明会資料をつくる投資法人は、成果をみせていこうという意識が希薄なので、こういった観点でも銘柄選びはなされるべきでしょう。
今後の見通し
次に、第24期及び第25期の業績見通しが5ページに掲載されています。
(単位:百万円) | |||||
第23期 | 第24期 (2017年5月期) |
第25期 (2017年11月期) |
|||
実績 | 予想 | 前期比 | 予想 | 前期比 | |
営業収益 | 4,721 | 4,731 | +9 | 4,849 | +117 |
営業利益 | 1,976 | 1,945 | △30 | 2,075 | +129 |
経常利益 | 1,570 | 1,573 | +2 | 1,674 | +101 |
当期純利益 | 1,569 | 1,571 | +2 | 1,673 | +101 |
一口当たり分配金 | 2,626円 | 2,630円 | +4 | 2,800円 | +170 |
続く第24期(2017年5月期)は、前期に取得した2物件の収益が寄与しますが、修繕費用も増加し、前期並びの業績になると見込まれています。
また、第25期(2017年11月期)には、第23期に取得した伊丹の敷地賃料がフル収受できるとのことで、増収増益となり、第22期の分配金水準を回復する見込みとなっています。
主な投資指標
最後に、主な投資指標です。
29.5.22現在の投資口価格147,800で、第25期の分配金2,800円を巡航分配ペースと仮定します(さらなる物件取得やリーシングの進捗は見込まず。)。その場合、分配金利回りは、約3.7%となります。本決算時点でのNOI利回り(取得価格ベース)は、約4.6%です。また、japan-reitで公表されている直近NAV倍率は、1.02%です。
また、当期純利益と減価償却費の合計値であるFFOは、年間4,836,824千円でありますから、1口あたりFFOが8,095円程度となり、投資口価格の約5.4%です。
決算短信
http://www.hankyu-reit.jp/cms/doc/20170124_152529py2f.pdf
賃貸NOI(半期) 3,286,912千円
取得価格総額 141,628,000千円
FFO(半期) 2,418,412千円
口数 597,500口
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