Real Estate Investment Trust
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本日の東証リート指数は、昨日の大幅下落の流れのまま、寄り付きから急降下。いったん半戻しを超えてきましたが、再び下落する上下ある展開。その後は、日中小刻みながらもヨコヨコで、前日比-26.05の続落。

全体としては、上昇銘柄3、下落銘柄36、変わらず2となりました。

個別銘柄では、日本アコモデーションファンド投資法人(3226)-4.39%など、厳しい下落。本日上場となりましたケネディクス商業リート投資法人(3453)は、初値260,500円の引け値266,100でした。

長期金利が一時0・410%に上昇 2カ月ぶり高水準(産経ニュース)
http://www.sankei.com/economy/news/150210/ecn1502100023-n1.html

10日の国債市場は、長期金利の指標である新発10年債(337回債、表面利率0・3%)の利回りが一時0・410%となり、昨年12月中旬以来約2カ月ぶりの高水準をつけた。終値利回りは前日に比べ0・035%高い0・390%

米国債相場の流れを受けて朝方から日本国債に売りが先行し、利回りは上昇した。財務省が午後に実施した流動性供給入札が低調だったとの見方から、売りが強まる場面があった。(2015.2.10 産経ニュース)

※日々のリート指数などはサイドバーのDay Reit(ツイッター)をご覧下さい。→

※週や月間ベースなど指標は、上段メニュー「主要指数&指標」をご覧ください。

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さて、本日も国債に売りが膨らみ、金利の上昇というニュースが駆け巡っていたこともあり、Jリート相場としても上には行くことのできない雰囲気でした。直近では、1800台を一時割り込んだところで下げ止まっているわけですが、この金利の状況次第では、再び1800台割れも十分にあり得る水準ではないでしょうか。もちろん、金利が0.4%に乗せたからどうだということではなく、売りの理由にはなるといった相場的なところであります。

3日の記事に書きましたとおり、「本日のような大幅下落の幻影は、いまだ脳裏に留めておくべきところではないでしょうか」という幻影が今週も漂い続けているといったところかと思います。日銀も連日の12億円買い支えを実施しています。

また、本日上昇となりましたケネディクス商業リート投資法人(3453)は、初値260,500円の引け値266,100とIPO発行価格230,000円を13.3%上回ったとのことですので、面目保った感でホッとされている方もいらっしゃることでしょう。

ケネディクス商業リート投資法人が本日上場、初値は260,500円(japan-reit)
http://www.japan-reit.com/meigara/3453/topic/2015/2252

ケネディクス商業リート投資法人が本日東証に上場した。これによりREITは50銘柄となる。初値は260,500円とIPO発行価格230,000円を13.3%上回った。IPOによる調達額577億円(第三者割当増資を含む)及び借入金282億円によって商業施設18棟を取得し運用を開始する。上場時の資産規模は808億円。第1期(平成27年9月期)の実質的な運用期間は上場日からの233日間。当期純利益1,706百万円、1口当たり分配金は6,542円となる見通し。第2期(平成28年3月期)は、当期純利益1,416百万円、1口当たり分配金は5,434円となる見通し。なお、有利子負債比率(テナントの敷金保証金を含む)は第1期末に約33.9%、第2期末に約32.9%を見込む。(2015.02.10 japan-reit)

さて、明日は休日で相場は休みに入りますが、今週は木、金曜日と続きます。なかなか動きにくいところではありますので、引き続き当面の落ち着きどころを探すことになるものと考えますが、いかんせん不安定気味の国債相場が横目にちらついてしまいます。

J-REIT価格の現状と再上昇するための条件/アイビー総研 関 大介(japan-reit)
http://www.japan-reit.com/column/2015/1191

日銀の第3弾となる金融緩和が遠のく中で、J-REIT価格が改めて上昇に転じるための条件として次の2点が両立することが必要だと考えられます。
一つ目の条件は、長期金利の乱高下状態が続くことです。長期金利が常に上昇リスクに晒されることで、金融機関は債券投資を行いにくい状況となります。金利水準が落ち着くまでは、代替投資先としてJ-REITへの投資が拡大する可能性が高まるのです。
二つ目の条件は、米国の金利引き上げ時期が遅くなることです。日銀の第3弾となる金融緩和が当面期待できないことや欧州が金融緩和に踏み込んだことで、円安要因は米国の金利引き上げだけとなっています。紛争などの地政学的リスクもある状況ですので、為替市場は円高に転じやすい状況とも言えます。このように円高リスクが高まる状況となれば、投資資金が海外流出することや輸出企業を中心した国内株式に向かうことが少なくなります。つまり、為替市場が円安傾向を示さないことでJ-REITが投資資金の一時的な避難先として注目されると考えられるのです。(2015.02.10 japan-reit)

このあたりは、諸説あろうかと思いますが、金利の乱高下が続くと、Jリート相場のボラリティにも影響があるのではないかという観点もあろうかと考えますので、なかなか難しいところであります。

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