Real Estate Investment Trust
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本日は、1月決算銘柄であるケネディクス・レジデンシャル投資法人(3278)の28年7月(第9期)決算を確認していきたいと思います。こちらは、5日現在の利回り4.14%となっています。

決算説明資料
http://www.kdr-reit.com/ir/kdr_9th_material.pdf

まずは、11ページに掲載されている損益計算書から見てみますと、賃貸事業収入は前期に比べて増加していますが、予想と実績が一致していますので、想定通りとなっています。6ページには、「平均稼働率は96.3%で過去最高」「新規契約・契約更新時に賃料が上昇した個数割合がともに過去最高」とあり、非常に良い成績かと思いますが、賃料収入としては、予想を上振れたわけではないようです。

一般に住宅賃貸の繁忙期は1月から3月と言われていますが、28年7月(第9期)決算では、そのうち最も繁忙である2,3月を含んでいますので、稼働率が上がり、新規契約時も売り手が強気になれる時期ではあります。

また、礼金や更新料などによる一時的な収入の増加により営業収益は増となっています。この収入増と営業費用及び営業外費用の減により、予想に反して経常利益増となりましたことから、分配金が減予想から一転、増という結果となりました。

リーシング費用や前期の取得物件にかかる固定資産税費用化により、営業費用が増える要素があったのですが、一方で、IR費用を減らし、借入金の利息も減少させるなど、いくつかのマイナスを積み上げることによって、増益を達成した格好です。2016年4月のリファイナンスで平均金利が1.34%から1.08%に低下したことが大きかったですね。

こうして分配金を減少予想一転、増にもっていったところは、スポンサーがなんだかんだリーマンを乗り越えたケネディクスさんだけに慣れている感がでています。

2017年1月(第10期)

次期業績予想も25ページに掲載されていますが、2017年1月に取得する物件による収入増によって、増益が予想されています。前期で記録した過去最高の稼働率96.3%よりも低い95.2%を想定しての増益幅です。なので、若干収益が上振れる可能性もありますが、もし自分なら、この増益を利用して、共用部などの修繕を行いますが。

そして、費用面では、リーシング等の営業費用を抑えて前期並みにしたことと、「2013年7⽉に実施した公募増資に係る投資⼝交付費償却」による営業外費用減が効いて、引き続きの増益、分配金増を達成することが予想されています。

今後はどうなる

ここまで見てきますと、上場当時は、個人的にケネディクスは、オフィスのイメージが強かったので、住宅系リートは正直どうなんだろうと思っていましたが、ここ最近、外部成長をしながら、うまく運営をして分配金を増やし続けていると思います。

引き続きじわじわと成長を続けてくれるのではないかと思います。おそらくリート投資家の皆さんもそういった状況を把握したうえでの利回り4.14%ではないでしょうか。

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