Real Estate Investment Trust
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新生銀行が老人ホーム専門REITを上場する件につきましては、以前から報道がありましたが、14年度にも上場する意向であることが社長のインタビューにより再確認となりました。

老人ホーム専門REIT、14年度にも上場 新生銀社長(日経新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGC0400X_U3A700C1EE8000/

 新生銀行の当麻茂樹社長は4日、介護付き老人ホームなどに専門に投資するヘルスケアREIT(不動産投資信託)を2014年度にも上場させる考えを明らかにした。新生銀を中心に運営会社を設立し、1千億円程度の資産規模で立ち上げる。実現すれば国内では初の専門REITになる。(2014.07.05日経新聞)

ちなみに以前のニュースは以下のとおりです。

新生銀:老人ホーム投資ファンド組成、REIT上場準備-初の個人向け(bloomberg)
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MGFU3G6KLVRC01.html

新生銀行は上光証券や野畑証券と共同で、高齢化を背景に需要が増加している介護施設や高齢者用住宅を運用対象とする初の個人向け私募ファンドを組成した。同行からの融資も受けて、約17億円で有料老人ホームを取得した。今後も継続的にファンドを組成し、1000億円規模を目標としたヘルスケア特化型の上場REIT(不動産投資信託)  の実現につなげる。(2013.01.16 bloomberg)

なお、上場予定としている14年度というのは、老人ホーム専門リートが国によって認可されることが前提となっている点で以下の方針とされていることに基づきます。

介護・医療施設専用REIT認可 14年度にも、高齢化で需要増(日経新聞) http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS0503X_V00C13A3MM8000/

政府は2014年度にも高齢者向け住宅や病院などヘルスケア施設専門の不動産投資信託(REIT)の創設を認める方針だ。実際に施設を運営する業者の財務状況をREITが把握し、必要に応じて投資家にも開示することなどを条件に国土交通省と金融庁が認可する。(2013.03.06日経新聞朝刊)

このヘルスケア専門のリートというのは、米国やシンガポールに上場されているリートには普通にあるわけですが、日本では国が認めるかどうかということになっています。

そもそも老人ホームというのは、普通のマンションと異なり、破綻しましたとなったときに、より弱い立場である高齢者にとっては、大問題であるわけでありますから、リートに組み入れられることによって老人ホームの運営が適正に行われるかどうか、という点について慎重に判断がなされているというこのなのでしょう。

また、リートの分配金を増やすために、賃料を引き上げることによって、利用する高齢者の利用料が増えるという点は、高齢者福祉や高齢者の住まいの問題に直結するという意味合いを含んでおり、なかなか難しい論点であります。

この点につきましては、老人ホームにおけるサービス提供の向上を伴うことで、リートによる運営が可とされることが必要と考えます。

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