Real Estate Investment Trust
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本日の東証リート指数は、寄り付きからの引けまでの間、特段の戻りもみられず、右肩下がりの安値引けとなりました。良いところなしといった感じでありましたが、本当に若干ではありますが、引け際に多少拾われる動きはあったようです。

本日の売買代金は、およそ26,356百万円でした。値上がり銘柄8、値下がり銘柄34、変わらず1銘柄となっています。売買水準は、昨日より減少しており、1%以上下落している銘柄が散見されます。

個別銘柄では、期間銘柄である日本ビルファンド投資法人(8951)ジャパンリアルエステイト投資法人(8952)は、出来高的には通常モードで下落しているとはいえ、比較的底堅い動きです。また、日本プロロジスリート投資法人(3283)は、高水準の売買が続いていますが、本日は-1.04%となるなど押されています。

国債先物は反落で引け、長期金利0.690%に上昇(ロイター) http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPL3N0K40NA20131225

市場では、堅調な米指標を受けて米景気楽観論が強まっている。米10年債利回りが3%台に水準訂正すれば、円債にも調整圧力が強まるとの見方が出ている。現物市場は先物安を受けて長期ゾーンを中心に調整売りが出た。10年最長期国債利回り(長期金利)は同1.5bp高い0.690%に上昇した。(2013.12.25ロイター)

※日々のリート指数などはサイドバーのDay Reit(ツイッター)をご覧下さい。→

※週や月間ベースなど指標は、上段メニュー「主要指数&指標」をご覧ください。

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さて、本日は、このニュースをあげざるを得ないでしょう、ということで、大和証券オフィス投資法人のヘルスケア特化型のREIT組成に関する報道です。

大和証券オフィス投資法人、ヘルスケア特化型のREIT組成へ(ロイター)
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPL3N0K40UJ20131225

大和証券オフィス投資法人 は25日、来年1月をめどにヘルスケア施設への投資運用に特化した上場投資信託(REIT)を組成するため、「日本ヘルスケア投資法人」を設立すると発表した。登録の手続きを行ったうえで、2014年度中に東京証券取引所(REIT市場)に投資口の上場を目指す。政府が民間資金を活用した医療・介護政策を、少子高齢化の進む日本における経済財政対策と位置づけ、ヘルスケア関連の市場整備が進められるのを踏まえた措置。
2014年1月7日付で立ち上げる予定の日本ヘルスケア投資法人は、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などの高齢者施設・住宅のほか、病院など医療施設を投資対象とする。運用は大和リアル・エステート・アセット・マネジメントが行なう。(2013.12.25 ロイター)

大和証券オフィス投資法人からの正式リリースは以下のとおりです。
http://www.daiwa-office.co.jp/site/file/tmp-UH2YM.pdf

ヘルスケア専門リートに関しましては、以前から国の方でも検討がなされており、今月の20日には、中間報告書が発表されているところであります。

「ヘルスケア施設供給促進のためのREITの活用に関する実務者検討委員会 中間取りまとめ」について(ares)
http://www.ares.or.jp/information/popup/2013_12_20_2.html

また、ほかには三井住友銀行や新生銀行が名乗りをあげています。

[過去記事]
今週の種別リート(REIT)指数、大幅下落も先週の上昇幅は超えず。老人ホームリートの報道も。
新生銀行が老人ホーム専門REIT、14年度にも上場する件

なぜか、金融機関が立ち上げたがっているのは、銀行の主な顧客、つまり富裕層の方々の多くが高齢者であるからでしょうか。

このヘルスケア施設、つまり老人ホームや高齢者向け賃貸住宅などを僅かながら組み入れているリートは、アドバンス・レジデンス投資法人(3269)があるわけですが、特化型のリートなると、米国やシンガポールにはすでに存在します。

老人ホームなどは、具体的なサービスの質を担保することが必要であり、それが業績にも反映されると考えられることから、実際に運営する者がどの程度のノウハウを持っているかを見極める必要があるといった点、万が一リートが破綻した場合の影響の大きさ、老人ホームを投資の対象にすること自体の抵抗感や利用者への説明の困難さはあろうかと思います。

もちろん、ヘルスケア施設は、これからまだまだ必要となる施設ですから、リートというスキームを活用することで、お金のない公共に代替して、まさに民の資金により環境が整備されること自体は、決して悪いことではないでしょう。

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