Real Estate Investment Trust
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日経新聞ですでにお読みのことと思いますが、残高が最大だった「フィデリティ・USリート・ファンド」も2016年11月に分配金減額に続き、残高が2番目に大きい「新光US―REITオープン」までもが今回減配となりました。

新光US―REITオープン」は、残高トップだった頃もありましたし、残高のワンツートップが続いて減配したということは、影響を受ける大きさもワンツートップのはずですね。普通ですと、もっと投資家の悲鳴が聞こえてきそうですが、そこは毎月分配型の投資信託の普通ではないところかと思います。

毎月分配型投資信託の普通ではないところというのは、利益が出ているのか出ていないかがよく分からないが、毎月分配をもらっているので、儲かっているのだろうというざっくり感だと思います。

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新光US―REITオープン」の最新の月次レポートをみてみよう。

http://www.shinkotoushin.co.jp/fund/pdf/118224/118224.pdf

まず、1ページ目の2004年から2016年からの基準価格(赤線)の推移を見てみますと、基準価格は上昇しているときもありますが、長期的には下落基調です。分配金再投資基準価格(青線)は、上昇していますが、これは「税引き前の分配金を再投資した場合」とあります。実際には20%の税金が差し引かれますため、この青線は架空の想定ということです。

次に2ページ目の基準価格の要因分析を見てみますと、2016年9,10,11月とキャピタルゲインでかなりマイナスを出しています。12月は、合計で持ち直していますが、これはREIT自体の収益ではなく、為替によるものです。

ですが、相変わらず分配金が75円支払われ続けているので、こうして内訳を見てみないと、利益が上がっているように思えてしまいますね。実際10,11月は、赤字なのに分配金が支払われていますので、100%特別分配金ということになります。

なお、この特別分配金とは、いわゆるタコ配当と言われるもので、タコが自分の足を食べて、おいしいといっているようなことで、投資元本の払い戻しです。

また、同ページのポートフォリオの状況における構成銘柄配当利回りは、3.76%となっていますが、基準価格の要因分析に戻りますと、8,9,11,12月の分配金は、毎月の信託報酬と同じくらいしか上がっていません。この投資信託の多くの月のインカムは、信託報酬に消えているという状況です。

こうしてみると、「新光US―REITオープン」では、信託報酬と分配金を併せて、毎月80円以上収益を上げないと、儲かっているとはいえないことになります。確認できる範囲で、今年その条件を満たしたのは、12月しかありませんでした。結果、年初1月4501円だった基準価格は、1年で1000円近く下落となりました。投資元本が払い戻されています。

結局今年いくら儲かったのか

分配金原資の内訳を見てみましょう。以下の交付運用報告書を見てみます。7ページには、分配金原資の内訳が載っており、当期の収益というところが、純粋な儲かり部分の一般分配金です。

http://www.shinkotoushin.co.jp/fund/pdf/118224/2016-05-06/118224_AU2.pdf

http://www.shinkotoushin.co.jp/fund/pdf/118224/2016-10-31/118224_AU2.pdf

一般分配金を1月から9月までを順に足し合わせていくと、15+1+11+15+0+1+15+3+5=66円となり、分配1か月分の75円にも届いていません。ですから、見かけ上の利回りは、75円×9か月=675円となり、高利回りとなりますが、実は66円しか儲かっていないとなれば、実際の利回りは全然高利回りではないことになります。

毎月分配型の気を付ける点

1.毎月の分配金の一部は、投資元金の払い戻しとなっていることがある(結構ある)
2.インカムゲインの多くは信託報酬に消えている場合がある
3.交付運用報告書を見ながら、実際の利回りを確認してから、買いましょう。

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