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今回は、総合型リートのスターアジア不動産投資法人(3468)の第2期(2017年1月期)決算をcheckしていきたいと思います。

決算説明会資料
http://starasia-reit.com/file/top_financial-8efa77a41455e1ce294d694124dcef3dfabc9d07.pdf

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主な特徴など

スターアジア不動産投資法人(3468)は、平成28年4月に上場されたばかりの新しい投資法人です。資産運用会社のスターアジア投資顧問株式会社は、スターアジア・アセット・マネジメント・エルエルシーが株主であり、米国系の投資家資金を中心に日本の不動産及び関連資産に投資を行う外資系運用会社のスターアジアグループの一員です。

このスターアジアグループは、米国の大学基金や財団、年金基金などの資金を、日本をはじめとしたアジアの不動産関連資産で運用する独立系の不動産投資グループです。設立は、リーマン前夜の2007年です。

直近の業績は?

では、第2期(2017年1月期)の業績ですが、決算説明会資料の10ページに掲載されています。

(単位:百万円)
第1期 第2期
実績 実績 前期比
営業収益 1,859 2,017 +158
営業利益 1,147 1,190 +43
経常利益 335 1,073 +738
当期純利益 333 1,976 +1643
一口当たり分配金 968円 3,112円 +2144

まず、第2期は、経常利益から大幅に増えておりますが、上場時の諸費用がなくなったことによるものです。このあたりは、前回決算でも書いておりますので、ご参考ください。

【1月決算REIT】スターアジア投資法人(3468)の利回りが高いワケと今後。




今後の業績予想

次に、第3期 (2017年7月期)及び第23期 (2018年1月期)の業績予想について、決算説明会資料の11ページを見てみましょう。

(単位:百万円)
第2期 第3期
(2017年7月期)
第4期
(2018年1月期)
実績 予想 前期比 予想 前期比
営業収益 2,017 3,135 +1,117 3,103 △31
営業利益 1,190 2,071 +880 2,009 △61
経常利益 1,073 1,798 +725 1,859 +60
当期純利益 1,976 1,798 +725 1,783 △14
一口当たり分配金 3,112円 4,340円 +1,228 4,039円 △301円

まず、第3期 (2017年7月期)ですが、前回決算時の2,726円から4,340円に増えていることに注目です。これも前回の記事で書いておりますが、従来の第3期予想では、固都税の費用が第3期から始まることを受けて、減益予想となっておりました。

昨今のJリートの相場状況を受けて、それではまずいだろうという判断があっての対応でしょうか。決算書には、保有資産の譲渡による含み益の具現化とありますが、要は物件を売却し、売却益を出したということです。

具体的には、アーバンパーク代々木公園及びオーク南麻布(49%)の売却です。また、オーク南麻布(49%)の残りは、29年8月1日に売却予定とし、売却益を第4期に計上することで、4,039円になりました。

ですが、以上の分配金は、売却益によるものですから、もともとの第3期予想である2,726円が巡航の分配金となることに留意が必要です。このまま何もなければ、第5期の分配金は巡航に戻ることになります。

昨今の投資口価格上昇について

さて、今回の物件売却ですが、普通は、投資法人の上場後まだ間もないこのタイミングで物件を売却することはあまりありません。そこには何らかの意図があるのでしょう。

物件売却をしてその売却益を投資家への還元にあてることを予定することによって、少なくとも、こうした分配金を受け取りたいというニーズは生まれ、投資口価格の上昇にはつながりそうです。

では、投資口価格を上昇させなければならない理由はどこにあるのでしょうか。

物件規模の拡大→公募増資

スターアジア不動産投資法人(3468)の上場時における原初価格(上場時の発行価額÷発行数)は、10万円です。一般的に、市場での投資口価格がこれを下回ると、公募増資を実施するのが難しくなると言われています。

つまり、原初価格を下回った公募価格で増資を行った場合には、希薄化がほぼ決定するということからです。希薄化を超える高利回りな物件を購入するほかありません。

スターアジア不動産投資法人(3468)の場合は、10万想定で売り出した結果、1 口当たり96,250円でのIPOとなったという経緯があります。また、今年に入ってから3月に実施した公募増資では、この価格より少し上の96,750円での募集でしたが、結果は93,248でのPOとなっています。

http://starasia-reit.com/file/news-39d863fc6f7ae060b778a9766793d308b918f802.pdf

実際、この公募増資では、資産規模を拡大はさせたものの、1口あたりの分配金については、ヨコヨコを維持するので精いっぱいという苦しい空気が漂う結果となっています。

実際、スターアジア不動産投資法人(3468)がこの先生き残っていくためには、さらなる資産規模の拡大が欠かせませんし、公募増資をさらに行うには、投資口価格を上げ、希薄化しない公募増資を行うことが必要です。

このため、オーク南麻布(49%)の売却益を分配金として投資家に還元することにより、高配当銘柄ということをアピールし、命題である投資口価格を上昇させることにしたのではないでしょうか。

実際、4月末から投資口価格は上昇し続け、6月末時点で107,500にまで上昇してきています。この状態を維持しながらであれば、次の公募増資を実施することは可能となりますので、いまがチャンスと言えそうです。

主な投資指標

最後に、主な投資指標です。

29.6.30現在の投資口価格107,500で、もともとの第3期予想である2,726円を巡航分配ペースと仮定します(さらなる物件取得やリーシングの進捗は見込まず。)。その場合、分配金利回りは、約5.0%となります。本決算時点でのNOI利回り(取得価格ベース)は、約4.8%です。また、japan-reitで公表されている直近NAV倍率は、1.01%です。

また、当期純利益と減価償却費の合計値であるFFOは、年間2,633,740千円でありますから、1口あたりFFOが7,640円程度となり、投資口価格の約7.1%です。

決算短信
http://starasia-reit.com/file/top_financial-ce23d4467adc499e73c36db2555385bc8940c1fa.pdf

賃貸NOI(半期) 1,485,242千円
取得価格総額 61,493,000千円
FFO(半期) 1,316,870千円
口数 344,700口

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