Real Estate Investment Trust
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個人的には、最近のような景気が回復してきたと言われる段階に来ると、保有物件の実質的な善し悪しとか、運用の上手い下手とか、銘柄の格とかいったものは、ますます目がつぶられるようになるのではないかと考えておりまして、なんとなくラグジュアリー系であれば、なんとなく買われていくこともあろうかと思っているわけであります。

例えば、森ヒルズリート投資法人(3234)なんかは、自らの物件をプレミアムと言っており、銘柄名が森ヒルズですから、六本木ヒルズ森タワーをせっせと買い増しをしているのもその意味では定められた路線なんでしょう。

ここの保有物件はある意味良すぎるわけでして、リーマンショック以降のオフィス不調時には、こんな良すぎる物件からはどんどん退去が発生するんだろうなと思ったものです。また、ご存知のとおりなんとも最悪な増資だったりもありました。

また、今では忘れられているかもしれませんが、リーマンショック後の総悲観の中で、森ビル自体存続がヤバイのではという噂もどこかから湧いて出たこともあったわけでして、銘柄の格にケチがついたこともあったと記憶しています。

そんなこんなで、次のリファイナンス、どうなの? と疑念を持って、最悪増資への嫌悪もあったのですが、個人的にもちょっとこちらは手が出なかった経緯があります。

とは言いましても、景気が反転する局面では、逆に良すぎる保有物件に現れるラグジュアリー感がまさに追い風となって、なんとなくこれから良くなるのでは、という期待とともに投資家の眼差しが向けられるような気がしてなりませんし、実はもうかなり向けられて上昇済みではないかとも思うわけです。

まあ、森ヒルズリート投資法人(3234)の最高値は、上場時に浮かれに浮かれて140万くらいですから、その意味では、まだ今は65万そこそこではあります。ラグジュアリーです。

少し長くなってしまいましたが、なんとなくラグジュアリー系銘柄として、ジャパンホテルリート(8985)も該当すると考えているのですが、これはあくまで旧ジャパン・ホテル・アンド・リゾート投資法人の部分のみということになります。

また、これらのなんとなくラグジュアリーなホテルに関しましては、毎月の業績が公開されているという、Jリートで唯一毎月の業績推移が一部であっても確認することのできる仕組みになっています。

ましてやこれらのホテルについては、固定賃料ではなく、業績に応じた収入となる変動賃料となっておりますので、このリートの分配金に直接関わってくることになりますから、なんとも重要な開示だと思います。

さて、以下からは、本日の本題でありますジャパンホテルリート(8985)の8月度業績についてですが、個人的にも、ホルダーですから、話半分に聞いてもらえればと思います。

8月度の開示情報ですが、8月の対前年同月増減と対前年累計増減と比べてみますと、対前年累計増減に対する8月の対前年同月増減の割合が多くの割合を占めているホテルが多いことが分かります。ということは、この8月で大きく業績を伸ばしたと言えるわけです。
http://www.jhrth.co.jp/site/file/tmp-ZCJ45.pdf

特に、オリエンタルホテル東京ベイは、稼働率こそ低下しましたが、客室あたりの単価がとても上昇しており、売上高の向上に寄与しています。相変わらず苦戦中の神戸メリケンパークオリエンタルホテルを除き、他のホテルもかなり善戦していることが分かります。

ジャパンホテルリート(8985)は、最近の上昇で上場時の投資口価格を抜いてきておりますし、最高値の50,000(旧ジャパン・ホテル・アンド・リゾート水準では、75,000ですが、こちらは難しい。)も抜いてくるのではないかと期待している銘柄でありますが、このリートのもう一つ楽しいところが、個々の保有ホテルがどんなところかが、それこそ「じゃらん」なんかで見えてしまうところであります。

例えば、最近売却となりました「パールホテル茅場町」は以下です。
http://www.jalan.net/yad386716/plan/

クチコミなんかもあって、場合によっては自分も泊まりに行けてしまうところが他のリートとは異なる面白さがあるわけです。

ということで、ジャパンホテルリート(8985)は、次の大不況がくるまでは、とても楽しめる景気敏感型のなんとなくラグジュアリー系リートだと思います。

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