星野リゾート・リート投資法人(3287)の上場により、ホテル専門リートが2つになりました。そもそも、星野リゾート・リート投資法人(3287)が上場されるまでは、ジャパンホテルリート(8985)が唯一のホテルリートでありました。
このジャパンホテルリート(8985)は、もともと2つのホテル専門リートが合併して成立しておりますので、2つ→1つ→2つと推移していることになります。ところで、このジャパンホテルリート(8985)はゴールドマンサックス系のジャパン・ホテル・アンド・リゾート投資法人と共立メンテナンス系の日本ホテルファンドが合併したものであります。
ゴールドマンサックスがジャパン・ホテル・アンド・リゾート投資法人から撤退する際に日本ホテルファンドが吸収した形になっています。一方の日本ホテルファンドも共立メンテナンス系とう申しましたが、合併となる少し前にシンガポール系ファンド会社が筆頭になりましたので、シンガポール系と言った方が正しいでしょう。
個人的には、両方共ホルダーでありましたが、特にジャパン・ホテル・アンド・リゾート投資法人は、当時はリーマンショック後でありましたから、1株8万8千円ほどで保有していたのを記憶しています。ちなみに、今は12分割されていますから、当時は7300円ほどで取得できたことになります。
現在の株価は38,150円ですから、逆にここまで売り込まれるんだと思っていただけるものと思います。とは言いましても、残念なことに一時利益確定してしまっていますので、再び取得し直したのは、結構最近の2012年における14000円台(12分割後)です。ただ、これでも、現在までに評価は一変していますね。
このように、ホテル専門リートというのは、本当に売り込まれるときは、売り込まれるわけでありますが、これは、ジャパン・ホテル・アンド・リゾート投資法人が一部業績連動型のシステムをとっていたことにもよります。つまり、ホテルの業績が悪ければ、直接分配金に影響するわけですから、不景気ともなれば、ざざっと波が引いていくのは想像できます。もちろん合併後のジャパンホテルリートのうち、ジャパン・ホテル・アンド・リゾート投資法人の一部ホテルはこのシステムを継承しています。
また、ホテルはオフィスとは異なり、あまり退店のリスクというのはありませんが、ホテルの業績が悪くなれば、ホテル自体の破綻や賃料引き下げ要求もでやすい業種であります。過去に日本ホテルファンドの旗艦物件でもめていたことも記憶に新しいところです。
個人的には、景気の回復期においては、ホテル専門リートをよしとしておりますが、下り坂となっていく局面においては、本当に下値で保有しているのでなければ、注意しておいた方が良い業種のリートだと思っています。
とは言いましても、やはりホテル好きとしましては、欠かすことのできない業種のリートだとは思っておりますね。
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