■ 投資法人の歴史
ジャパン・ホテル・リート投資法人(8985)は、シンガポール系ファンド会社であるRockrise Sdn Bhdを主なスポンサーとするホテル特化型のリートです。
もともと、ゴールドマン・サックス・グループがスポンサーであった旧ジャパン・ホテル・アンド・リゾート投資法人とRECAPグループがスポンサーであった日本ホテルファンド投資法人とが2012年4月1日に合併した経緯です。
ゴールドマン・サックス・グループがRECAPグループに資産運用会社及びホテル運営会社の全株式を売却し、ゴールドマン・サックス・グループとしては撤退した形になっています。
なお、日本ホテルファンド投資法人は、もともと共立メンテナンス(9616)が主なスポンサーでしたが、RECAPグループが参入してからは、第二スポンサーとなっています。
今でこそ、業績好調なことで知られるドーミーインというホテルなどを運営している共立メンテナンス(9616)ですが、リーマンショックの余韻冷めやらぬ当時は、大丈夫かこの会社くらいの雰囲気を漂わせており、そこによく分からないRECAPグループが入ってきたことで、ますます怪しさが増した印象があったわけです。
潮目が変わったのは、このホテルリート2社の合併です。規模が拡大するとともに、負のれんが生まれるということで、その発表時から個人的には強気で買うべきリートとなったように記憶しています。
■ 投資法人の特徴
このリートが他のリート異なる決定的な要素は、やはりホテル特化型ということで、いわゆる景気敏感な要素が多分にあるという点です。オフィスやレジデンスは、家賃上昇局面においても、新規契約は別として、家賃額の更改にはある程度のタイムラグが生じます。この点、ホテルの場合は、常に客室料金を調整することが可能です。
このリートの特徴として、一部ホテルのリートに対する利益還元について、いわゆる業績連動型を採用しているところにあります。つまり、固定家賃ではなく、業績に応じた家賃としているホテルがあるわけです。よって、景気が良くなって稼働率が上がってこれば、客室料金を上げ、それによって業績が向上し、家賃支払いに反映されます。
まさに、景気が良くなることで、分配金に反映されるスピードが比較的早いと言える点が強みであり、逆になれば弱みでもあるわけです。
ポートフォリオ方針 |
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■投資対象用途:ホテル特化型 ■目標用途比率 ▼ビジネスホテル、リゾートホテル、シティホテル 100% ■投資対象地域:東京都心、大阪市、京都市、福岡市、長野県軽井沢市、神奈川県箱根町、北海道、沖縄県等 |
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