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【リート考】リート(REIT)における信託報酬


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前回は、アパート経営などの大家業と不動産投資信託であるリートの場合を比較しながら、リートでは、実に多くの仕事を外部にお任せしていることがイメージしていただけたのではないかと思います。

【大家業とリート(REIT)】大家さんの仕事とリート投資家の仕事

ただ、この「お任せ」ですが、やはり無料ではありません。そこには、各種の委託料が発生しているわけですが、例として、住宅系リート最大手であるアドバンス・レジデンス投資法人(3269)の決算を参考に、この委託料がどの程度の規模なのかを見てみましょう。

アドバンス・レジデンス投資法人(3269) 2017年1月期決算短信
http://www.adr-reit.com/src/2017/03/b2616ccfab1c9e7fbc683ea2551d6eb0.pdf

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資産運用報酬の売上に対する割合

上記の2017年1月期決算短信の15ページには、投資法人の損益計算書が掲載されています。こちらの資産運用報酬という支出科目が、資産運用会社に支払われている報酬になります。

賃貸事業収入 15,504,314千円
資産運用報酬  1,136,067千円

おおむね家賃収入である賃貸事業収入に対して、約7.3%の報酬額を支払っていることになります。結構払っているなあと思われましたか? どう感じるかは、個人差があろうかと思いますが、わたしとしては、これは特段高くはないと思っています。

大家さんが管理会社に支払う割合

大家さんがアパート・マンションの管理を委託する際には、管理料が発生しますが、おおむね3~5%と言われており、4,5%が多いと思います。マンションが大規模であったりと、ときには、8%という管理料が支払われていることもあります。

その管理内容は、契約にもよりますが、だいたいにおいて、入退去業務、集金業務、クレーム対応、原状回復の補助業務です。プラス、共用部分の清掃も含ませてくれる管理会社もありますが、含んでいなければ、別途清掃委託費も必要となります。

一方で、リートの場合は、上記の内容に加え、物件の購入とその判断ファイナンス、大規模修繕工事の計画など、多岐にわたる業務すべてを引き受けています。資産運用会社としては、投資法人から支払われる報酬を運営に必要な自社職員の人件費や自社物件費に充てているのです。

これで約7.3%という報酬であれば、高くてびっくりするような水準ではないと思っています。



資産保管手数料と一般事務委託手数料もあるが

支払うべき報酬が発生するのは、資産運用会社以外にもあります。リートの運営には、資産運用会社のほかにも、信託銀行などの資産保管会社や事務を引き受ける事務委託会社が関わっています。

Jリート(REIT)の仕組み

これらの会社にもそれぞれ報酬を支払っています。

資産保管手数料 9,745千円
一般事務委託手数料 60,534千円

これらの事務を分担して処理することは、法律で定められているのですが、特に事務委託などは、例えば、大家さんの場合でも、規模が大きくなれば、税理士に会計事務を委託したりと、同じように発生するものでもあります。

投資信託の信託報酬とは一味違う

ときに、リートにおける各種の報酬は、投資信託における信託報酬と比べられ、同じように高いと評されることがあるのですが、不動産賃貸業には、やはりある程度の実働が必要となります。

実際のアパート・マンションの管理を引き受ける管理会社でさえ、家賃の4,5%の管理料を必要とするのですから、単に投資信託の場合と比較して論じられるものでもないわけです。

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