Real Estate Investment Trust
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優良なリートは、どのような銘柄だと思いますか。投資家の目的は、キャピタルゲインとインカムゲインを得ることですから、少なくともこの二つが得られるような銘柄が優良なはずですよね。

キャピタルゲインとは、投資口価格であり、インカムゲインとは、分配金です。投資口価格は、様々な要因で上昇したり下降したりしますが、一つ確実なことは、分配金が増えれば、利回りが上昇し、投資口が買われることにより、投資口価格も上昇するということです。

ですから、分配金が上昇する、しかも中長期にわたって、分配金が上昇し続ける銘柄がよいということになります。

今回のテーマは、分配金を安定的に増配し続けている銘柄を狙え! です。

リートでは、コツコツ型がよいのです。そんな銘柄あるの? という質問に答えるよ。

不動産を保有するリートしての強み

リートという商品のよいところは、基本的に分配金が突然下がることが少ないということです。すなわち、リートの収入源である不動産の賃料は、賃貸借契約により一定の契約期間中は、原則確定しているのですね。

また、賃貸借契約には、契約期間があり、マンションですと、2年、オフィスビルですと、2、3年が多いと思いますし、賃貸借契約には、解約するには、いついつまでに申し出ることという事前解約通知の定めがあります。ですので、賃料をいただける期間も、原則確定しているのです。

この事前解約通知は、例えば、オフィスビルですと、6か月前が多いですし、マンションですと、1か月前です。

住宅リートの場合、個数が多いので、通常マンションの1室が突然退去になったといって、分配金が下がることはありませんね。また、オフィスビルの場合は、できる限りこの6か月の間に次のテナントを募集します。

通常投資法人の分配金は、半年ごとの支払いで、次の期又は次の次の期までの予想分配金のリリースがよくなされますが、この間の収入はある程度約束され、予測もつきやすいので、期待する分配金を得やすいというメリットがあります。

賃料を一定期間支払うという契約は、不動産全般にいえるインカムゲイン商品としての一つの強みです。

リートの場合は、賃貸借契約を基礎として、その90%以上を配当で支払うことを前提とした商品となっているんだ。一般の株式では、どの程度の配当をするかは、企業の判断に委ねられているから、その企業の姿勢をよく把握して銘柄を選ぶ必要があるね。

分配金の予測可能性が高い銘柄を選ぶ

さて、上記で述べましたように、各投資法人とも、ある程度の家賃収入が確保されるわけですが、中には、物件を売ったときだけ、どんと分配金が増える法人やまれですが増資の際に分配金を下方修正する法人もあります。こういった場合は、分配金を予測するのが難しくなります。

(例)分配金の推移 6,000円→8,434円(物件譲渡益)→???

例えば、上記のように物件譲渡益で一時的に分配金が増えているとします。その場合、さらに次の分配金はいくらになるでしょうか。物件譲渡益があるということは、保有物件は減っており、物件がもたらす賃貸収益は減っているはずです。

このように、分配金が比較的安定しているリートとはいえども、その中から銘柄を選ぶ際には、予測可能性という点で、より安定した分配金を支払っている投資法人の方が投資しやすい商品といえます。

少しずつ増配する分配金をつくる力量

より安定した分配金を支払うとはいえども、長い投資法人の運用の中で、物件を売ったり買ったりというのは、必ず生じることであります。また、その中で増資を実施することもあります。

このような流れの中で、分配金をコツコツと上昇させ続けることは、運用会社の安定した運用力が必要なのです。

さて、そんな投資法人あるの? と思うかもしれません。ざっと見たところで、以下の法人は、長期にわたって、分配金を上げ続けており、以下の期間は、分配金を下げたことがありませんでしたので、ご紹介します。

ユナイテッド・アーバン投資法人(8960) 第16期(2011年)~29期(直近)

日本リテールファンド投資法人(8953) 第19期(2011年)~32期(直近)

森ヒルズリート投資法人(3234) 第6期(2010年)~26期(直近)

これは、物件を売ったとしても物件の入れ替えにより収益を減らさない運用をすることであります。また、単に分配金を増やし続けることに加えて、一気に盛り上がる期を作らないことでもあります。ある期がどんと上がってしまうと、次のハードルがとても高くなってしまうのです。

ですから、ひとえに物件を売ったり買ったりということをするにも、計画的に実行していかないと、一気に分配金が減ったり、一時的に増えるといったことが起きるというわけです。

このようなことを長年、計画的に運用することのできる投資法人こそ、安定した運用力が期待できるのはないでしょうか。

このようなハンドルワークの良しあしは、再び経済が下向きになったときにも、分配金を維持する力の差になって現れるのだと考えています。

分配金をコツコツと上げ続ける運用会社は、運用力も高いだろうということかな。



 

安定した運用力のある運用会社

さて、銘柄の選び方のコツの一つ目は、分配金に着目し、安定した運用力を持った運用会社の銘柄を選びましょう、でしたが、先ほどご紹介した3つの投資法人を買えということではありません。

ユナイテッド・アーバン投資法人(8960)などのように、完全に切れ目なく増やし続けている法人ではなくても、おおよそそのような分配金の推移になっている法人であれば、検討の範疇に入れてよいと思いますし、よりリスクをとってでも好配当を狙うということであれば、ほかの選択もあります。

分配金の上方修正グセが強い投資法人もおすすめ

最後にもう一つ付け加えるとすれば、一般の株式とも通じると思いますが、分配金を高い確率で上方修正する銘柄があります。

リートの場合は、先に前期と変わらず、もしくは減配くらいと保守的な予想をだしておきながら、結局のところ、上方修正して前期よりも上昇しましたという投資法人が結構あります。

できる限り下方修正はしたくないという投資法人側の意識が働いているのだと思いますが、投資家としても、そのようなリリースがでると投資口価格が下落してしまうので、同じ修正なら上方修正の方が断然良いに決まっていますね。

ですので、分配金メイクができるだけでなく、見せ方が上手い銘柄を選びましょう。

  • 分配金の増え方はどんとよりもコツコツ
  • 資産運用会社の運用力が大事
  • 毎期上方修正する傾向のある銘柄を選ぼう
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